【5分で読める小説】真実はすぐそこにある/ゆるつむり

【5分で読める小説】真実はすぐそこにある/ゆるつむり

カチカチ…

音が鳴っている。その音はすごく近い…。

私は目を覚ます。目の前には紙のようなものが

見える。

『…浮いているのか?』

どうやら自身は浮いているようだ…

体も身動きが取れない。

そうこうしているうちに少しずつ

紙に近づいていく。

重力を無視するかのように

移動していく。

『この紙は何なんだ…』

 紙に近づくとピタリ。どうやら

止まったようだ…。

『あれ…?』

段々と視界が暗くなっていく。

体の感覚もなくなっていく。

カチカチ…

音が聞こえた瞬間、目を覚ます。

目の前には先ほどの紙に

たくさんの文字が書かれている…

そしていたるところで

カチカチと音が聞こえる…

『何が起こっているんだ…』

体は重力を無視して上昇していく。

キーンコーン…

その時チャイムが鳴った。

上昇しながら時計のようなものが

見える。

視界が広がり周りの景色がよく見える。

『これは…』

私はすべてに気づいた。

ここは教室。授業が行われている。

カチカチと音がするのは

シャープペンシルのノック音。

私は下降していく。

重力に抗うこともなく

私は黒いバックのようなものに

入っていく。

周りには消しゴムや定規が見える。

視界がだんだんと暗くなっていく。

そして音や感覚。すべてが消えた。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA